火気厳禁・狭い倉庫もスピーディーに耐震|耐震ケーブルブレース
目次
倉庫における耐震施工の課題
1981年に新耐震基準法が施行され、2013年には不特定多数の人が利用する設備(病院、店舗等)には耐震診断が義務付けられるなど、地震に関する法律や規定は年々見直し・改定がされています。
ただ、工場や倉庫に関しては法的な義務付けが行われていないため、「創業当初のまま使用している」「(工場は改修したが)倉庫はまだ新耐震基準を満たせていない」といった状況の方もいらっしゃるのではないでしょうか。
倉庫の耐震施工時に考えられる課題と、それを解決できる耐震ケーブルブレースについてご紹介します。
製品の移動場所の確保
耐震補強工事を行う際、倉庫内の製品を一時的に移動させる必要があります。しかし、代替の保管場所を確保することは容易ではありません。特に大量の在庫や特殊な保管条件を要する製品の場合、適切な移動先を見つけることが困難です。また、移動にかかるコストや労力、製品の品質維持のリスクも考慮しなければなりません。
利用の制限
耐震補強工事中は、倉庫の一部または全体の使用が制限されます。これにより、通常の業務運営に大きな支障をきたす可能性があります。また、代替倉庫の確保や運用にかかる追加コストの考慮が必要です。
火気厳禁の制限
一般的な耐震補強工事では、工法や施工環境によって溶接や切断など火気を使用する作業が必要となる場合があります。倉庫内に引火性のある物質などの危険物が保管されている場合はこうした作業が実施できないため、物を完全に移動させるか、代替手段を検討しなければなりません。
振動の影響
一般的な耐震補強工事では、ドリル作業や重機の使用による振動が発生する場合が多くあります。この振動により倉庫内の製品に悪影響を及ぼす可能性があります。特に精密機器や脆弱な製品を保管している場合、振動による損傷リスクが高まります。
また、振動が隣接する建物や周辺環境にも影響を与えることで近隣住民からの苦情や設備への悪影響につながる可能性があります。
施工スペースの制限
倉庫内での耐震補強工事は、限られたスペースでの作業を強いられることが多々あります。これにより、大型機械や資材の搬入が困難になったり、作業員の動線が制限されたりして、工事の効率が著しく低下する可能性があります。また、狭いスペースでの作業は安全性の問題も引き起こし、事故のリスクが高まります。
倉庫の耐震に最適な耐震ケーブルブレース
様々な制約がある倉庫の耐震補強には、耐震ケーブルブレースが最適です。倉庫自体や保管製品への影響を最小限にしながらも、将来起こり得る大地震へのリスクを減らすことができます。
生産活動の停止を最小限に抑えられる
耐震ケーブルブレースは、従来の型鋼を使ったブレースとは違い、細径タイプでは作業員が一人で搬入できる重さと大きさになり得ます。必要な足場も最小限で済み、場所によっては高所作業車を用いて施工をすることも可能です。
大型機械本体だけでなく、それに付随する配管やダクト、照明器具や電線配管ラック等の移動を最小限に抑えることができます。
施工時の搬入の様子 ※ クリックで拡大します
火を使わない施工が可能
耐震ケーブルブレースは、両端を専用の定着金具で留めます。柱や梁に数か所小さな穴をあけるだけで施工が可能なため、建物への影響も最小限で済みます。火花や溶接カスによる工場への悪影響もなく、火気厳禁の工場でも施工可能です。
※ 現場溶接の選択も可能です。
低コスト・スピーディー
足場の設置が最小限で済み、現場溶接も不要な耐震ケーブルブレースは、全体のコストを従来のブレース施工よりも最大41%抑えることが可能です。施工時に重機が不要で足場も最小限で済むため、工期も大幅に短くすることができます。
また、複数グリッドに跨る屋根向けで建設技術審査証明(BCJ-審査証明-198)を取得しており、品質の観点からも安心してお使いいただけます。
一般的なブレース(従来工法)との比較
項目 | 一般的なブレース材 | 耐震ケーブルブレース |
ブレース | 一般鋼材(棒鋼、形鋼) | ケーブル |
配置 | 各グリッド(大梁〜小梁間) | 長尺スパン(大梁頂部〜柱頭部間) |
重量 | 重 | 軽 |
部材数量 | 多 | 少 |
工期 | 長 | 短 |
※ 屋根への施工イメージを表したイラストとなっていますが、壁への取り付けも可能です。補強場所に関してお気軽にご相談ください。
倉庫における施工事例
※ その他の実績については、実績表も併せてご参照ください。
導入を検討されている設計者様へ
鉄骨設計は建物の骨格だけに失敗が許されないので、新工法は設計・施工に不安な点もあるかと思います。耐震ケーブルブレースは販売開始から10年以上が経過し、導入実績は200件以上と年々増加しております。初めて施工される時は、納入時または取付時など、ご希望の日時に弊社より指導員を派遣して、取り扱い説明をいたします。
設計上のご不明点は、ぜひお問い合せフォームからお聞かせください。関連資料もダウンロードできますので、検討のお役に立てたらと思います。
施工を希望されている施主様へ
弊社では信頼できる施工会社様をご紹介しておりますので、お気軽にお問い合せください。尚、お付き合いのある施工会社様での施工も可能です。