損傷・不具合の事例で示したとおり、防食対策が適切でない場合、腐食が進行し続ける可能性があります。
腐食したケーブルは、取り替えが最も望ましいですが、腐食が軽度で取り替えが困難な場合は、アンチメック工法により、空気と水分を遮断することで腐食の進行を遅らせることが可能です。
当社は、ケーブルメーカーとしての知識と経験から、安定した防食性能とライフサイクルコスト(LCC)とのバランスを考慮したアンチメック工法を提案しております。
アンチメック工法は、1989年以来、多くの実績を重ねております。
○鋼構造物用に開発された、粘質で柔軟なテープです。
○ケーブルの振動や伸縮、素線間の動きにも追従し、ひび割れによる浸水がありません。
○下塗り材は、錆の進行を抑える作用があります。
○油系の防食テープによく見られる施工後の油タレ、飛散の心配もありません。
○耐用年数は、使用環境にもよりますが、約25年間の防食性能が期待できます。
○施工後も定期点検を推奨しておりますが、防食テープは容易に開封し復旧することが可能です。
工 法 名 | アンチメック®工法(構造ケーブル用防食テープ巻工法) | 防食テープ図
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主 材 料 | 特殊配合乾性油を主成分としたコンパウンドをプ
ラスチック系の布に含浸させたテープ |
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特 徴 | ○太陽の光、熱および酸素を吸収して表面を硬化させ硬化膜を形成する酸化重合硬化型のテープ
○防食性、耐候性、耐熱性、密着性、柔軟性、変位追従性にすぐれる ○低・高温でのコンパウンドの粘度変化が少なく作業性が変わらない ○難燃性 ○溶剤を一切使用しない |
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構 成 材 料 | 下塗り材、充填材、防食テープ、上塗り材 | |
試 験 結 果 | ○耐候性試験:ウェザオメーター5000H異常なし
○塩水噴霧試験:4000H異常なし ○実環境最高到達温度60~70℃で約50年の寿命推定 ○消防危-第57号の難燃性基準に合格 |
1.ケーブルの状態確認
(既存被覆材がある場合は撤去)
2.下地の調整
3.下塗材塗布と充填材整形
4.テープ巻き
テープと下塗材(充填材)を密着
5.上塗材塗布
6.完成
1 下地の清掃(手工具)
2 下塗材塗布
3 凹凸部を充填材で整形
4 防食テープ巻
5 テープ撫で付け
6 上塗材塗布
※人・車両や鳥獣等による外傷を受けやすい部位には、防食テープの上から防護カバーを巻くなどの措置を施すことをお勧めいたします。